日本の洋菓子には4大定番と言われているのが、ショートケーキ、シュークリーム、モンブラン、チーズケーキ。
その一つであるショートケーキが日本で定番になったのは何故でしょう。
ショートケーキの発祥の地はイギリスですが、日本のショートケーキと同じものではないのです。
日本のショートケーキはスポンジの生地ですが、イギリスはビスケット・タイプの生地です。
ショートケーキのショートは長さが短いの意味ではなく、サクサクとした食感を表す言葉なのです。
サクサクとした食感のことを英語ではショートネス(shortness)と言います。
日本で紹介されたのは大正時代とも昭和初期とも言われ、諸説がいろいろありますが、その時点ですでに日本の
ショートケーキはスポンジケーキと泡立てた生クリームを組み合わせたもので、サクサクとした食感ではなく、
ふわふわと柔らかい食感でした。
これはやはり、饅頭や餅になじんだ日本人の独特の食に対する嗜好が影響したものと思われます。
今では、イギリスやアメリカ、フランスでさえも、名前とは裏腹なソフトでしっとりした日本式のショートケーキが
好まれるようになっているいるのです。
ところで、ショートケーキの日が毎日22日なのは何故?
2007年に仙台の洋菓子店「カウベル」様が発案したものが広まったというのが通説で、一般的な7日を
1列に配置しているカレンダーにおいては、22日の真上に15日が位置しており、日本において一般的なショートケーキの
イメージである「イチゴ(=15の語呂合わせ)が上に乗っている」との連想からであるといわれています。
11月22日は「いい夫婦の日」でもありますから、ぜひショートケーキをお二人で。
参考文献➡築地書館発行 著者長尾健二氏「歴史をつくった洋菓子たち」 他